今回は「御朱印」について少し掘り下げてお話していこうと思います。まずは御朱印をいただくことの本来の意味についてご存知でしょうか?かつてはお寺においてお経を書き写し、それを納めることの証として御朱印をいただいておりました。つまりはお経を納めた証であり、今日においても御朱印帳のことを納経帳とも呼ぶのはその名残りだったわけです。
現在では御本尊に参拝しただけで、御朱印を参拝の証としていただけるようになりその手軽さから記念スタンプと揶揄されることもありますが、似て非ざるものと解釈されるのは事の言われとしてそのような背景があるからなのです。
またそもそもお経が存在しない神社では、納経などの証である御朱印は存在せず元々はお寺だけの習慣だったのがやがて神社にも広まり、現在のようにお寺と神社の両方でいただくことができるようになったと言われています。
お寺と神社、仏教と神道であり信仰するという意味では人々の思いには違いはないとしても、お寺の習慣が神社にも広まることに少し驚きますよね。でも気づいていないだけで、考えてみたら割と共通点があることに気づきました。厳格な意味合いでは異なるかもしれませんが、表面上だけ見てみるとまず「手水舎」で手を清めるという行為はお寺と神社共に参拝の前に行われる共通点だと思います。禊の儀式の簡略化としたものとして心身を清める役目は、共に大切なことだと言えると思います。
また他にはお賽銭も祈願成就のお礼として、神社・お寺ともに奉納される行いだと言えます。少し余談になりますが、現代のように金銭を賽銭箱に奉納する形は近世以降に確立されたと言われています。それ以前では古くはお米が神仏に供えられており、神前や仏前に米を撒く「散米」や、洗った米を紙に包んで供える「おひねり」だったと言われています。
貨幣価値が確立されたことによる時代の流れにより移り変わったようですが、最近ではさらなる時代の流れに乗って驚きのお賽銭の方法が存在するようです。それはなんと電子マネーを使ってお賽銭を奉納できる神社が東京に実在するようなんです。鳥居をくぐり、手水舎で身を清め、いざ本殿の前に進むと見慣れたお賽銭箱の横に楽天edyの読み取り端末があり、神社の景観を損なわぬように木製でできています。通常の支払いのようにお賽銭を奉納できるようで、今は珍しさに驚きますがもしかしたら近い将来これが当たり前になる日もそう遠くないかもしれませんね。
ということで今回はまじめなご朱印のお話ということで^^; 正統派の和柄デザインの御朱印帳をご紹介させていただきます。どうぞご覧くださいませ。